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愛とか夢とかどうでもいいです。

まず愛っていう言葉は使う人によって指し示しているものがめちゃくちゃ異なっているので、その点でまず話にならないんですけど。ここでは恋愛的に他者を自分のものにしたい、とか誰かに自分を大事にしてほしい、とか願う感情だとしますね。これは執着ですよ。相手への束縛も生じますし、束縛もされます。お互いにどんどん無茶苦茶な要求をしはじめます。また、どんなに両想いでも時間がたてば気持ちは変化していきます。ヘレン・フィッシャーの研究によると恋愛の賞味期限は長くて4年だそうです。ごくまれに変わらなかったとしてもいずれ死別が待っています。苦しみしかもたらしません。

夢の方。夜に見る夢ではなく、将来こうなってたらいいな、とかこういうことを仕事にしたいなという願望の方ですが。これは投影ですよね。ありもしない未来に勝手に自分の希望を空想してそれを追い求める。そのために私たちは時間やお金を投資することを余儀なくされているわけです。いろいろ投資した上で実現しないとそれはもう激しい苦しみにのたうちまわることになります。一方、ものすごく激しく努力を強いられる割には実現してもそんなにうれしくなかったりします。

愛も夢も結局のところまぼろしみたいなもんなんですね。そんなことにかかずらうよりは今現在の自分のことをよく観察するほうが大事になってきます。