私たちは奴隷である。何の自由もない。金、ステータス、権力とそれに対する欲望に絶対の忠誠を貫いている。目の前に吊り下げられたニンジンを追ってどこまでも走っていくマンガでよく出てくる馬みたいなものだ。権力や金を持っている人もいるが彼女／彼らと…

観測できる範囲でこの宇宙は137億光年ある。しかもまだこれより大きいと考えられている。デカすぎてピンとこない。そのデカすぎる宇宙のちっぽけな星でうごめいている微生物が私たち人間である。カビとそう変わらない生き物だ。宇宙レベルから見てみるとその…

解放されたい、と思って修行の旅と称してインドやセドナ、チベットに行ったりする人がいる。気分転換にはいいだろう。旅行は仕事や単調なくり返しからなる生活をリフレッシュするには最適なレジャーと言える。しかし、カルカッタで果てしない喧噪にまみれセ…

ここにあるのは厭世と絶望と果てしなく続く荒れ果てた河原の景色である。 この文章の束はスピリチュアリティについて取り扱っているが、流行りの「Google社も採用している生産性を向上させるマインドフルネス」、「引き寄せの法則」とかアセンションとか次元…

苦しみから解放される、ということは欲しがらないことであり、今現在に完全にくつろぎ切っていることであって何もする必要を感じないということである。なので解放された人とは社会的には完全に無用の者である。また、解放された人にとっても社会やそこにあ…

私たちが体験する様々な事象、これらは現実である。しかし、世界に私たちが手前勝手に引いた境界線、ならびに事象に対する解釈、価値判断、感情、これらは幻なのだ。何の解釈もせず、世界を見て体験するとき、そこに境界は存在していない。世界は一続きであ…

シミュレーション仮説といった最近の宇宙論や哲学でも「どうもこの世界は実体として存在してないんじゃないか」ということが言われている。 さよう、ないのである。 というか空像、ホログラムのように投影されたビジョンであるというのがいくらか精確な表現…

自由とはだれにも束縛されないとか経済的・社会的な制約を受けずに好きなこと、したいことができる、という意味にとらえるだろう。しかし、ロシアの石油王は離婚時に配偶者に全財産の半分を持っていかれたし、アメリカ大統領も自分が実現したい政策をなかな…

世界に意味はない。あなたが何かで成功して大変裕福になって周囲の人から尊敬されても、一向に社会的にうまくいかず、挙句の果てに孤独死したとしても、そのような極端なことでなく慎ましくかつ困窮することもなく平和裏に今生を終えたとしても、別に意味は…

愛とか夢とかどうでもいいです。 まず愛っていう言葉は使う人によって指し示しているものがめちゃくちゃ異なっているので、その点でまず話にならないんですけど。ここでは恋愛的に他者を自分のものにしたい、とか誰かに自分を大事にしてほしい、とか願う感情…

この文章を読む人の中にはあまりにも疲れ切り、あるいは苦しみ抜いて自死を考える人もあるかもしれない。やめておくことをおすすめする。怒りや悲しみもまた執着のたぐいであって、それらを抱えたまま死ぬとまた生まれてきて一からやり直しになってしまう。…

悟りは不可能である。なぜなら悟りは概念であり、ありもしない無敵の超人のイメージをその中に含んでいる。それを実現しようとすることが、むしろエゴを強化してしまう。